ちゅらしっくわーるど

ことりの話し・日々の気づきを宙ららの世界観で綴ります

気になる子 / 迷ったら…

オカメインコ・ペット】《ちゅらしっくぱーく》番外編*
《気になる子》

宙ららがうちに来る前に 「気になる子」がいました。
宙ららは ひとり餌になるまで ひと月半くらいは 引き取れませんでした。この「気になる子」はそんな頃に 出逢い 買い物のついでに よく家族で会いに行っては わたし達を癒してくれた鳥です。

f:id:otoriko8mo9:20220312223140j:plain

店先では いつ行ってもエサ箱に顔を突っ込んでいる「よく食べる鳥」の印象でした。
ある日、撮影の許可をとり 店員さんのご好意で カゴから外に出たこの鳥は 、くちばしを床に付けて口を開けたまま そこいら中を歩き回り 「ブルドーザー」の様に 効率良く 外にこぼれたエサを 拾い集めて食べ歩いていました。「この鳥は…、たった一羽で慣れない場所に出されて 見ず知らずの者にカメラを向けられているのに よく平然といつまでもエサを食べ続けていられるものだ」と、感心して 思わず笑ってしまいました。
この時から「よく物を食べる鳥」以外に「物怖じしない 頭のいい鳥」「天真爛漫な鳥」「お茶目で愉快な鳥」の印象も加わりました。そして、わたしの中で「この鳥の名前」は『ぶるどーざー』という愛称になりました。

f:id:otoriko8mo9:20220312223146j:plain

当初カゴには3羽のオカメインコが 一緒に入っていました。数日後 買い物のついでにまた様子を見に寄ると2羽の「ルチノー(全身が黄色一色のタイプ)」とは別のケージに ポツンと一羽だけで入っていました。そして何故か?「ノーマル」の『ぶるどーざー』は「ルチノー」よりも値段が高く、「他店のノーマル価格」よりもずっと高い値段が付いていました。そのせいでか?同期の2羽が売れても一番人懐っこく愛嬌のあった『ぶるどーざー』だけが売れ残り、次にまた雛で仲間が来ても売れ残り、売れ残りしていく内に、次第に『ぶるどーざー』の天性の明るさは消えて いつ見ても寂しそうにして見えました。
そんな『ぶるどーざー』も 春から夏になる頃には成長し、隣のケージにやって来る 新まい雛鳥を気遣う様子も見られてきて 『ぶるどーざー先輩』として元の明るさをとり戻していました。

f:id:otoriko8mo9:20220312223143j:plain

そんなこんなで、わたし達家族と『ぶるどーざー先輩』は いつしか顔馴染みとなり 遠目にでもどこででも店内にいるわたし達の姿を見つけると そわそわしたり、『あれっ』と嬉しそうな顔をして見せたり、夢中で目の合う高さまでケージをよじ登ったり、「アジのひらき」のようなポーズをして歩き回ったりと色々な表情を見せてくれる様になりました。

この頃は、もう既に宙ららは家族としてうちに来ていたのですが「もしも、先輩が売れ残って処分」となるような時には 必ず家族としてうちに引き取ろうと皆で考えていました。ただ、宙ららとオカメインコのタイプも模様も同じだったのと安意に購入する金額ではなかったので「1日も早く誰か良い飼い主が見つかって可愛がってもらえますように…」と、心の中でいつも願い、思っていました。

f:id:otoriko8mo9:20220312223148j:plain

季節は秋になり1週間ちょっと振りに来店すると、いつも通りの位置に『ぶるどーざー先輩』の説明と値札の紙が貼ってあるケージがありましたが、肝心の『ぶるどーざー先輩』の姿はありませんでした。売れたのならば良いのですが、ちょうど半年は経過していた頃だったので…もしや処分をされたのか?と急に不安になり、以前写真を撮らせてもらった時の店員さんに『ずっと飼おうか決めかねていたのですが…あそこのケージにいつまでもいた鳥はどうなりましたか?』と尋ねると「もうだいぶ前に売れました」と言われました。「一週間くらい前ですか?」と尋ねると「もっとずっと前です」と言うのでそれ以上は聞けませんでしたが…ならば、何故『先輩』の誕生日やら種類やら金額の書いてあるケージがいつもの場所に残っていたのか気になりました。次の日にまた近くを通りがかったので確認しに行くと、他の鳥に使われるでもなく ケージすら無くなっていたのです…

きっと何処かで元気でいて 可愛いがられていることと思いますが、、、
あれから時々『今頃、ぶるどーざー先輩は どうしているだろうか?』と、心にチクリと思うことがあります…。

〜*〜(心に響くことば)〜*〜
《迷ったら…》
純ちゃんの応援歌』での 純ちゃんのお母さんの言葉です。『おかあちゃんな、迷った時には やるべきやと思う』と言っていました。『本当はそうしたい気持ちがあるから いつまでも迷うんや。最初からしたくないことは 迷わへんのやろ?』『迷うんやったら、いつまでも考えんと、まずやってみるべきやと思う』というような事を話していました。なるほどな…と思った瞬間にふと、『ぶるどーざー先輩』の悪戯気な顔が浮かび…純ちゃんのおかあちゃんの言葉が心に響くのです。